今回は、上水道設備 その6からお話させていただきます。

  1. 公共水道設備
  2. 枝管・止水栓
  3. 親メーター
  4. 受水槽・ポンプ・高架水槽
  5. 各区分所有建物子メーター
  6. 各専有部内

上水道設備 その1 その2 その3 その4 その5は、こちらから。

上水道は、公共水道管→枝管・止水栓→親メーター→受水槽・ポンプ・高架水槽→各区分所有建物子メーター→各専有部分内に入ります。

 


高架水槽(高砂市水道局HP)より

新築ではなくなりつつある高置水槽。

高架水槽・高置水槽と2つありますが、架台の上にあるか(高置水槽)、基礎の上にあるか(高置水槽)で、名前は変わってきますが、ほとんど同じ物ですので、高置水槽とさせて頂きます。

ポンプの性能が良くなり、屋上等で水を貯めずに直接給水できる様になり、高架水槽のメンテナンス、設備の劣化等の費用が軽減される事から、既存マンションで高置水槽がある場合、ポンプの取替時期を考える際には、高架水槽の撤去を検討される事が増えてきています。

旅行で沖縄に行かれた方は、一般住宅にも「ステンレスのタンクが屋根上部に設置されてるなー。」とお思いの方もおられるのではないでしょうか。

台風シーズンになるとニュースでステンレスのタンクが地面に転がっている画面を見られた方もいると思います。

沖縄では、過去に水不足を経験する事で、各住宅が水を貯めておく自衛策として生まれた対策でしたが、近年は水道が止まる事は少なくなり、使用していないタンクが劣化し、台風により落ちる事があるとの事です(現地タクシー運転手の話)。

 

■高架水槽の容量

一日使用量の約1/10程度の容量で計画されています。

 

■仕様

FRP製・SUS製

マンションにおいては、大規模な高置水槽もあれば、比較的小さい高置水槽もありますが、ほとんどがFRP製現地組立型となります。

SUS製品は、最近普及してきた商品です。

 

■構造

トイレタンクと同様と考えて頂ければいいと思います。

重力で下階に供給する方式(受水槽と違いポンプで供給はされません)。

ボールタップ・パッキンの劣化により、水が多く入りオーバーフロー管に水が流れたり、水がタンクに入らない等がおこります。

異常が発生すれば、管理員室で警報が鳴り、知らせてくれる設備です。

 

■義務

受水槽同様に、年1回の清掃・点検が義務付けられています。年1回は必ず巡視する必要があります。

 

■将来

ポンプの性能が良くなり、受水槽・高架水槽が無くても各住戸に供給できる商品が主流になった事で、維持管理に費用の係る高置水槽は無くなりつつあります。

設置されているマンションは、ポンプユニット交換する際に、受水槽・高置水槽を撤去する検討をされてはどうでしょうか。

 


次回は、上水道設備 その7からお話させていだきます。