今回は、給湯設備 その1から、お話していきたいと思います。

 

  1. ガスと電気では何が違うのか
  2. マンションでの現状
  3. 政府・地方自治体の取り組み
  4. 給湯の種類
  5. エコキュートとは
  6. エコジョースとは
  7. 給湯器の将来

 

 

近年、エコジョーズ(ガスで湯沸かし)・エコキュート(電気で湯沸かし)の名前をお耳になさった事はないでしょうか。

ガス・電気共に、変化してきています。

 


1.ガスと電気では何が違うのか。

昔は、お湯を沸かすのはガス一択しかありませんでしたが、電気機器が進化し選択が増えました。

一般住宅等は、all電化の方が、ガスを使用するより安い、スマート(今までに無いサービス)である事で普及する様になりました。

炎が直接出ない商品で、目に見えて安心感のある電気でお湯を作る機器が誕生し、世界的にCO2を削減する政策にも乗り、普及が進みました。

しかし、近年ではインフレで電気代が高騰する等、普及スピードが鈍化している様に感じます。

政府は、2050年までにカーボンニュートラルを実現する為に動いているので、エネルギー供給がこのままの状態とは考えにくいのではないのでしょうか。


2.マンションでの現状

まだまだガス設備の付いているのが一般的であります。

お客様の要望が「all電化だけで十分」との声が少なく、ガスを使用してキッチンを使用したい方や、水を貯蓄せずに利用したい方が大多数を占めています。また、建設する段階でガス設備を入れた方が、無くす際には簡単にガス設備を止める事はできますが、新たにガス設備を入れるのは至難の業です。

 

all電化マンションでも、電気貯蓄型温水器から、エコキュートに替えるのには、エアコンの室外機みたいな物が必要になる事から、設置スペースが必要となり、大変難しいい状態です。

ガス給湯器を使用しているマンションはなおさら難しく(貯蓄タンクを置くスペースが必要)なっています。

新築では、all電化マンションもあり今後普及していくと思われます。

ただ、近年のインフレにより電気代が値上がりする事で困惑されている方もおられます。

本当にこのまま電気代が上がり続けると、all電化が鈍化していくのでしょうか。

政府は、2050年までに排出ガスをなくすカーボンニュートラルを目指しています。

その為には、電気代がこのまま高騰する事をよろしくないと思っているはずです。

 


3.政府・地方自治体の取り組み

政府(環境省HP)は、2050年までに温室効果ガスの排出をなくす、カーボンニュートラルを宣言しています。

CO2の排出しないクリーンなエネルギーを目指し進め、また2030年までに、公共部門(施設)を優先して2013年度から46%削減することを目指す目的で進めています。

 

新築建物は平均で、ZEB Oriented相当が必要となる事となっています。

年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物。

となり、いかに電気を生み出すかが鍵となります。

また、一定数以上の建物の場合、都道府県の条例により太陽光発電を義務化している自治体もあります。

 

マンション共用部分の照明器具等についてもLED化(メーカーが蛍光灯を使用出来る商品を作ってない)しており電力消費を抑えた物になってきています。

各個人宅でも、蛍光灯が高騰してく中で、LED電気への取替を進める方も多くなってきています。


4.給湯の種類

ガス式

瞬間湯わかし器から始まり、排気を室内か、外部かを考え、排気を自然にするか、強制的にするかを長い年月をかけて、今の形になってきています。

現在ではパイプスペースでお湯を沸かし、室内側でお湯を出す安全に使用できる商品が一般的です。

お風呂・洗面所・台所を一台の機械で、瞬間的にお湯を沸かし供給するだけでよかったのですが、時代の要望に応える様に、追い炊き、差し湯と時間がたってもお風呂にお湯を入れる機能が追加され、大変便利になってきています。

 

電気式

電気でお湯を沸かす。ガスと比べると、熱量が少なくお湯が続かない事があり、どうしても貯蓄タンクが必要となります。

貯蓄タンクで一定の温度が保てるようになると、深夜の電力を使用する事により比較的安い金額でお湯を沸かす事が出来る様になり、all電化が出来るまで来ています。

電気式の場合、室内・室外問わず置ける物となります。賃貸マンションの1Kではキッチン横(一人用の比較的小さい物)にあったりもします。

 


次回は、給湯設備 その2からお話を進めていきます。