今回は、大規模修繕その13から進めて行きます。

タイル工事

水洗い

タイルは仕上げに、必ず水洗い(タイルの張替えが少量の場合、水拭きする事もある)を行います。

薬品として、塩酸(馴染みがあるのがサン〇ー〇 酸濃度は9.5% 水で薄めています 洗い屋が持っている酸も原液ではなく水で希釈されていますが サン〇ー〇より 濃度は濃いです)を使用して洗うので、「タイル目地を焼く」と言うのですが、目地材から泡が出るぐらい、タイルについた骨材を取るのに使用します。

その後に、水洗いを行います。

新築でも、大規模修繕でもタイルを張った部分には行います。

ステンレスに塩酸が付くと錆びるので、物干し竿や、ステンレスの商品は置かない様にしましょう(大規模修繕業者が事前にお話しされると思います)。

大規模修繕では、やっかいな洗い工事。

ステンレスの物干し竿が出ていると、ほとんどが錆びます。

タイルを張替えしたが、洗い工事が出来ない事も出てきます。

大規模修繕業者から、物干し竿を室内に置く様にお願いされますが、毎日のルーティーンで、ついうっかり洗濯物を干したりして仕事に出かけたり(家が留守になる)する事もあります。

洗い工事の日程が延期したりする事になるので、工事される住戸も、工事業者側も、日程を良く確認しましょう。

工事業者側は、工事に至るまでの予定を、分かりやすく、一件一件にビラ等で説明しましょう。

ここまでが、タイル工事の一連の流れとして記載しましたが、タイルの浮き・張替えはどの様にして決めるのでしょうか。

打診調査

足場が建って、人がさし棒の先にパチンコ玉の少し大きい親玉みたいな物がついている物でタイル一枚一枚を打診し、音の違いで判断するのが、一番分かりやすく確実です。

足場が建つ前では、タイルが全面に張っている場合、全体タイルをたたく事は不可能に近いですが、工事をする際には、足場が必ず必要となるので、タイルを一枚一枚たたきながら確認をしていきます。

タイルを叩くと、縦一列の浮きが確認される場合や、フロアの下側(打ち継ぎシール際)が浮いていたりします。

また、タイルは躯体についているが、躯体のクラックにより、追従してタイルが割れる場合もあります。

 

連続して30~50枚(あくまでの基準)業者により基準は変わります。また、張替えの数が多ければ変わる可能性もあります。

タイルを張替をする。

30~50枚以下でも形・部位により変わります(躯体に追従してタイルが割れていれば張替えとなります)。

30~50枚以下

エポキシ樹脂の注入

タイルを捲らずに、目地に穴をあけて、注射器みたいな物で、タイルと躯体の間に、樹脂を注入して固定させる工法。

 

大きな面にタイルが貼っている場合

各フロア(1階と2階に、2階と3階に、・・・・)にコンクリートの打ち継ぎ面に目地(シール工事)があります。

また、横のm(ワイド)に対しても、縦にシールが打たれます。これは、万一、タイルが浮いてもそこで止る事を目的(大部分のタイルが浮かない様に)としています。

同様に、サッシ小窓下(バルコニー等が無い場合)などは、開口部と同様の幅でシールが施工されています。

 

次回は、大規模修繕その14から進めていきます。