今回は、大規模修繕その14から進めていきます。
タイル工事
タイルの打診→浮き・割れの把握→エポキシ材注入orタイル張替えを選択する事となります。
エポキシ樹脂注入
タイルの浮きが多くなく(大規模修繕仕様書でどの程度のタイルが浮けば張替えかエポキシ材注入かが記載される)、浮いた部分にエポキシ樹脂で固める方法が採用されています。
2液性を採用しており、浮いている部分に入り込み、硬化する事で躯体とタイルを密着させる材料。
順番
養生する(場所による)
共用廊下など、目に付く場所では養生をしなければいけません。
エポキシ樹脂は、入れた直後では柔らかく、穴からエポキシ樹脂があふれ出る場合もあります。
床の養生をしておかないと、付くと取れません。
※万一、エポキシ材が床についた場合、拭かないで下さい。拭くとその部分がテカテカになり床材を傷つけないと取れない様になります。
ポタっとなれば、そのままの状態で固め、カッターの先で飛ばした方が綺麗に取れます。
目地材に穴をあける
振動ドリル・低振動ドリル・無振動ドリル等で、タイル浮き部分の目地部分に穴を開け(タイルの真ん中に開ける場合もあり)る。躯体にまでに穴を開ける(浮き部分が躯体ではない場合でも 浮いていてる箇所で圧力で注入され浮いている場所に入り込む)。
その後に、空いた穴にエアーを吹きかけ清掃します。
エポキシ樹脂2液を混ぜガンに入れる
専用の機械(手で混ぜる場合もあり)で混ぜ込み、専用ガンに入れ注入をしていきます。
混ぜると早く注入しなければエポキシ樹脂が固まる事となるので、施工に時間をかけられません(ガン等を清掃するにはシンナーを使用するので周辺はシンナーの臭いがします)。
アンカーピンを入れる
ステンレス製の専用アンカーピンを入れ込みます。専用機械はありません。指で穴に入れ込むだけです。
アンカーピンを入れると、エポキシ樹脂を打つ周辺が、躯体・アンカーピン・タイルと一体となって固める事ができる事から採用されています。
各大規模修繕仕様書で、どの程度でアンカーピンを入れるのかが明記されています。ご参照下さい。
注入ガン先端にウエスを付けてエポキシ樹脂を注入する
注入後の液漏れを防ぐ(タイル面に出てこない様に)する為らしいですが、エポキシ樹脂にも固さがあり、柔らかいエポキシ樹脂を使用するとタイル面に出る場合がある。
注入が終了すれば、ウエスを外して行きます。
固まると、熱であぶり出たエポキシ樹脂を掃除する
大体1日置いて、エポキシ樹脂が出た部分をバーナーであぶり、ワイヤーブラシ等でこすります。
注入した周辺で、タイル目地が弱く、注入した違う場所から漏れる場合もあります(目地がエポキシ樹脂が入り黒くなる部分も)。
穴をあけた部分に既存目地同色の目地材をいれる
穴が開いている箇所に、同じ色の目地をいれます。
一つ一つ手で、入れていきます。
清掃をする
養生を外し、塩酸で壁面を洗い(大規模修繕仕様書に記載されています)汚れている部分を清掃し、その後水で洗い流します。
次回は、大規模修繕その15から進めていきます。