今回は、大規模修繕その17から進めていきます。
塗装工事について
マンションには、
水性塗装
躯体・天井・手摺壁内部側を塗る塗装 水性の塗料が進化する事で、外壁面にも水性が使われる様になりました。
ウレタン塗装
水をはじく塗装、バルコニーや共用廊下の側溝として雨水が流れる様な所に施工されている塗装。
油性塗装
主に鉄部を塗装する。揮発性が高く、乾かない間はシンナー系の臭いがきつい。乾くと臭いもなくなる。
雨掛り部分・・・塗替年数4年毎。あくまでの目安。直接雨が掛かる部分の塗装(受水槽・各種の鉄扉扉等)
非雨係り部分・・塗替年数6年毎(パイプスペース仕上げ・玄関枠等)金物類の直接雨が掛からない部分の塗替。
あくまでの目安、必ず実施ななかればいけない事ではありません。
防水層トップコート・・・塗替年数5年を目途
防水工事ではとなりますが、トップコートも列記として塗装です。
こちらは、紫外線の量により変わり、5年はあくまでの目安です。
防水層を守る為にトップコートが塗布されています。
そのトップコートが、薄くなると防水層が露わになるので、再度トップコートを塗布して防水層を守る必要があります。
その他にも塗装を塗る部分は、数多くあります。
塗膜状況の確認方法
チョーキング
テレビドラマで、姑が掃除をした場所を、指でなぞり、埃が付いているのを見て、「掃除が出来てない」と叫ぶシーンを思い出してほしいのですが、同様に塗装面に指を押し当て擦ると、指先に白く塗膜が付くと、劣化が始まってきている事になります。
証拠として、指先の写真を撮ったり、透明のテープで擦り付け、付着ささせる事もあります。
引張試験
各階(奇数階・偶数階・指定階の場合もあり)で、塗膜が素材にシッカリついているかの確認をします。
タイルを引っ張るのと同様に、試験機に塗膜を接着させ、どの程度の圧力で塗膜が捲れるかを確認します。
紫外線が良く当たる場所で確認した方が劣化の状態を確認できるので良いでしょう。
クラック
表面が割れているのか、躯体が割れ表面の仕上げまで割れているかにより、処理の仕方も変わり、実際割れている部分の一部を捲り、躯体まで割れが発生しているか、表面だけかを確認します。
捲れ
1回目の大規模修繕完了後に、確認される事が多く、本来の素材の上に(塗膜を塗っていない場所に)新たに塗装を塗る場合、塗膜が捲れる場合があります。
例)エキスパンション(アルミ)に塗装する等
湿気に気を付けないといけません。
湿気が常時ある様な場所では、簡単に塗膜が捲れる事もあります。
アルミのエキスパンションは、交換する方が綺麗になるかもしれませんが費用の問題もあるので簡単ではありません。
次回の水曜日は、大規模修繕その18から進めていきます。