今回は、給湯設備 その2から、お話していきたいと思います。
- ガスと電気では何が違うのか
- マンションでの現状
- 政府・地方自治体の取り組み
- 給湯の種類
- エコキュートとは
- エコジョースとは
- 給湯器の将来
給湯設備 その1 はこちらから
5.エコキュートとは(電気で湯沸かし)
□メリット
省電力である。
炎を使わないので安心間がある。
クリーンである。
新しいライフスタイル。
□デメリット
貯湯タンクが必要。
既存マンションでの各戸パイプスペースで収まるか。
高額である。
錚々たる電気メーカーより販売されているエコキュート。
電気を使用し、大気を圧縮した熱(エアコンの暖房のようなシステム)で発熱させ、お湯にしてタンクに貯め使用します。
お昼間の電気を使用すると電気代が高くなる為に、深夜電力を使用(深夜の電気代が安い時間帯に動く)してお湯を沸かす事から貯湯タンクが必要になる。
エアコンの室外機みたいな室外機が必要となり、マンションでは室外機置場のスペースの問題があり、エコキュートを選ぶ事が難しく、電気温水器が付いているマンションでも中々普及しません。一般住宅ではスペースの問題を回避できる住宅は選ぶ価値はあると思います。
今後、マンションでも普及する商品は出てくるのでしょうか。
貯湯タンク無しで、電気だけでもう少し効率の良い物が出てくればいいのですが、エコキュートとしては、既存マンションにフィットする事はあまりないのではないのでは無いでしょうか。
6.エコジョーズとは(ガスで湯沸かし)
日本ガス協会・Rinnai・NORITZ・Paloma・PURPOSE
□メリット
ガス代に反映される。
CO2が大幅に改善される。
ガス給湯器が付いていれば交換しやすい。
□デメリット
CO2は削減できるが、0にはならない。
給湯器から排水用ドレーンが必要。
高額である。
ガスの熱(蓄熱回収型)を再利用する事で、効率よくお湯を作る給湯器。
一回の炎で、1次的、2次的に使用し、燃料効率を上げた給湯器として取替・新築にも使用されています。
2次的に炎を使用する事により、ガスの使用量が減りガス会社としては本来したくない事ではあるのでしょうが、近年のエネルギー問題により、省エネできる商品が普及しています。
ガス給湯器を使用している場所では、身近に使用出来る給湯器として、現実味がある商品となっていますが、近年の半導体不足により、納期が遅れている場合もあります。
マンションの場合、給湯器を置けるスペースがガス・電気メーターの上部(パイプスペース)で収まる為、重宝されています。
また、新しく
エネファーム
と言う物が出て来ています。
ガスの水素を共利用して、電気を発生させお湯を沸かし貯湯する。そのお湯を使い再度お湯を沸かす。
新しいガス発電機。
大型の為、既存マンションには中々フィットしないとは思いますが、エネファームを使用して新築マンションが出てくるかが、今後マンションでの普及が変わってくると思います。
7.給湯器の将来
将来については、国が電気エネルギー政策をどの様に進めて行くかにより変わって行きます。
電気代が高額のままであれば、ALL電化もままなりません。
原子力を稼働させ、電気料金を安くするのか。このまま高止まりを続けるのか。
悩ましい事態ですが、それにより、電気にするか、ガスにするかが変わってきます。
ガス給湯器も、このままでOKと言う事ではないで、省エネが加速していくと思われます。
また電気は、貯蓄タンク無しの商品が開発されて行くでしょう。
国土交通省によると、国民の約1割が分譲マンション居住となり、住居の形として見過ごせない所まで来ています。
また、
東京都(東京環境局PDF p47~49)は、2025年4月より、
新築マンションに太陽光発電を建築面積 × 設置基準率(5%)= 設置基準面積の設置として義務付け、
また、専用駐車場(区分所有者が契約する駐車場)の場合、EV充電設備を義務化(5台以上の場合2割設置)する
と発表されています。
今後は全国に広がって行くでしょう。
将来に向かって、電気への依存率が今以上に高くなって行きます。
この事を考えても、電気代が高額で高止まりする事は考えにくいのではないでしょうか。
また、既存マンションでも、EV充電設備の設置を目指し、補助金(経済産業省)を出し促進しています。
令和4年度は終わりに近づいていますが、令和5年度も募集されます。
※令和5年4月1日以降の申請受付は財務省繰越承認後に実施可能となるとの事。
マンションは、ガス・水道共に電気が無ければ、使用できない事になるので、安定した安価な電気が求められます。
電気・水道・ガス 3大エネルギーの転換点になりつつあります。国の政策に沿って、進んで行きます。
今後の政府発表を注視していきましょう。
通常のお昼時間帯で湯沸かしすると、高い電気代となるので電気代が高額になります。
all電化により新しいライフスタイル。
近年、all電化の普及が加速し、ガスを使用しないで生活出来る住宅が、高齢者が安心できる(火災が起きにくい)住宅が普及していきました。そのライフスタイルが全年代に普及し、新しいライフスタイル、お得感で普及していきました。
電気式の場合、貯蓄タンクが無いとお湯が長く続かない事があり、給湯器自身が大型化していきます。