今回は、大規模修繕そ24から進めていきます。
シーリング工事
色々なシーリングがあります。
外壁シーリング・ガラス部分シーリング・水際シーリング・部材エンドシーリング
と数多くのシーリングがあります。
大規模修繕では
シールに関しては、検体部分をカッター等で引きはがし、引張試験を実施するなど部材を機械にて引張るのですが、一定数値以上あると、強度(まだ防水機能があると判断します)があるかを判断します。
また、見た目に痩せたり、ひび割れが発生するなど、明らかに内部に水が廻っているなとなれば、大規模修繕を待たずに工事をする場合もあります(緊急性のある場合)。
年数ではなく、現地でシールの痩せ具合や、ヒビ割れを確認(足場が設置されてないので共用廊下・バルコニー等の確認できる範囲)
します。
1液性2液性
1液性
空気に触れると固まる性質があり、何も足さなくても固まり、失敗が少ないですが、mの単価が高い材料です。
2液性
よく現場で、円柱の入れ物が、クルクル廻っているのを見かけられた方もいるのではないでしょうか。
1液ではなく、2つの液体を混ぜる事で硬化が始まり、時間が経つと固くなります。
2液性の場合、適量(説明書・缶に書いてある)を混ぜる事で硬化します。
1液性より、m単価も安く出来るので、建設現場で良く使用されています。
よく、玄関出入口の枠横、サッシ横のシールが時間がたっているのに固まっていない(手で触るとねちゃねちゃする)は、硬化不良となるのでその部分のコーキングをやり直してもらって下さい。
ほとんどが、ヒューマンエラーだったり、材料自身の問題(硬化不良)であったりしますが、ほとんど2液性(1液性は経験がない)による場合が多いです。
材料種類について
シリコーン系、変形シリコーン系、ポリウレタン系・ポリサルファイド系等とあります。
シリコーン系、変形シリコーン系、ポリウレタン系・ポリサルファイド系等は、材料の安い材料→高い材料になります。
その分、対応年数も変わります。
現在よく使われているのは、材料の安い順番の下位、シリコーン系、変形シリコーン系が多いと感じます。
ポリウレタン系・ポリサルファイド系等 はまだまだ材料自身が高く、少量の場合は使用する事もありますが、大きな面積を使用する事はあまりないかもしれません。
シリコーン系
ガラス面や、防水する(キッチン・水廻り等)に使用したりします。
防水に適した材料。
上から塗装は出来ません。
変形シリコーン系
外壁等に使用する耐候性がある(日光や雨に強い)。
常時水がある部分には向かない。
硬化してから、塗装する事が出来ます。
ほとんどが、この2種類を使用しているのではないでしょうか。
その他にもポリウレタン系・ポリサルファイド系等とありますが、まだまだ材料自身が高いです。
外壁シーリング(変性シリコーン)
タイル面がある外壁では、縦横に明らかに、目地の色ではない部分があります。
昔の建物では、このシーリングがなかったのですが、タイルが捲れ・浮きが発生する事がある事から、一定幅でシーリングを打つようになりました。
高さは、各フロアに打ち継ぎシールが入る事からその面がシール部分となるので高さは、大体フロア毎の高さとなります(間に1・2本横にシールが入る場合もあります)。
浮きが広範囲にわたり浮きのある場合は、タイルを張り替えする時に、大規模修繕時に入れる事も可能です。
タイルが浮いていれば張替えも簡単ですが、シッカリついているとタイルを外すのに時間が掛かります。
シールは、目地材と違い、手に付くと取れにくく、熟練の職人が作業しないと、あちこちにシールが付き大変になります。
外壁の打ち継ぎ
タイルを使用していなくても塗装面が外壁の場合、各フロアの打ち継ぎ等につかわれ、上から塗装されるのが一般的な使用のされ方です。
シリコーン系
大規模修繕では、最近あまり打つ事が少なくなってきたシリコーン系のシール。
ガラス屋が、1階(共用部分が多い)のガラスや、別注のガラス系を付ける等が無ければ、シリコーン系の材料をあまり使用しません。
以前は、バルコニー手摺壁のガラス部分をコーキングで打っていましたが、新品の材料が、ビート(乾式)と言うコーキングの代わりをする事が多くなり、コーキングを打たなくなってきました。
次回は、大規模修繕その25から進めていきます。