今回は3.各所枠関係から進めて行きます。
仕上げ材
- フローリング材
- クロス材
- 各所枠関係
- カーテンレール取付について
- 和室畳
3.各所枠関係
扉が付いている付いていないに限らず、開口部分にには見栄えが良くなる様に、枠と言う物が付いています。
▢玄関枠
玄関扉のドアガードをドア止めで使用すると、玄関枠のペンキが剥がれる事があります。
玄関枠は、スチール製の枠にペンキ塗装にて仕上げています。
コンクリートの躯体下地が出来てから、最初の段階で溶接にて枠のスチールの素地で取り付け、モルタルを充填して取り付けた後に、ペンキを塗り、その他の仕上げを行って行きます。
玄関枠は共用部分となり、個人で取替等の変更は出来ません。管理組合による大規模修繕工事においても、ペンキを塗る工事はしますが、取替する事は無いのではないでしょうか。
玄関扉を新しくする為に、カバー工法という形で既存枠に別枠を取り付ける事はありますが、玄関枠の取替は少なく、私自身経験した事は無いです。
竣工後多く見かけるのが、ドアガードを扉を開けた状態で「閉まり止め」みたいに使用され、玄関扉枠のドアガードの位置で玄関枠のペンキが剥がれている事があります。
なぜ、ドアガードを閉まり止めに使用?するかは疑問ですが(ホテル錠であれば分かりますが、通常は鍵がかからないのでドアガードを枠に当る必要が感じないのですが)多いです。
統計を取ったわけでは無いので、数字としてでてこないが、相当数の数が同じ箇所に当てキズがあります。
▢各部屋扉枠・サッシ枠
お部屋に入る扉の取り付けには、枠が付いています。
また、サッシにも枠が付いています。
現在の枠は、木材ではなくMDF等、リサイクル木材+接着剤でできた心材に、シートが張られた商品が主流になっています。
ほとんどのメーカーがこの作りをしているので、選択の余地がありません。
メリットとして
綺麗な木目調シートで出来ているので仕上げシートが豊富である
金額が安い
金額が安いのは、居住者にとって直接的なメリットではありません。
物を枠の角に当ててしまい、枠のシートが捲れる経験をされた方は、「これ木ではないのか」と思われる方は多いと思います。
この補修については、専門の補修屋が存在します。
破れたシートを再度張り付ける事はできませんが、綺麗に目立たなく仕上げてくれます。
デメリットとして
水分を含むと膨らむ
MDF芯材等は、リサイクル木材のを接着剤で固めた物になるので、水分を吸うと膨れます。木材(ムク材)でも膨れますが、性質が違います。
MDF等は一度膨れるともとには戻らないが、ムク材は破壊的な膨れにはならない。
お風呂の出入口枠や、お風呂内の窓枠などは、水に強い樹脂製の物(下地はMDF等ではなくコンパネが使用されている)が取り付けられている。
お風呂以外のあらゆる内装のエンド仕上げ材として枠が使用されている。
部屋で統一(ほかに巾木、廻り縁等)した木目調シートを貼っているので分かると思います。
また、手触りも木ではないツルツル感があります(手触りで分かる方はプロです)。
クローゼット枠・物入枠・キッチン勝手口枠等にも使用され、見た目が綺麗という点と、安く出来る事で使用されています。
以前の枠材は、ペンキ塗りが多く見た目に高級感が感じにくかったのですが、シート仕上げが出来る様になってから部屋全体が明るくなり、高級感が出た印象です。
洗面所の出入口はよく引き戸で扉が構成されている事がありますが、「引き戸が引っかかり扉が開きにくい。」事があります。
原因は、上枠(鴨居)が、お風呂、洗面所の湿気により「コの字にかきこんだ分開が内側に押され、開口寸法が建具寸法と同じ程度になりする事で扉の開け閉めがしにくくなる事があります。
そのようになれば、枠では調整出来ないので、建具で調整するしかありません。
ビスを何度も使用するとビス穴が大きくなる可能性あり
何度もビスを外したり止めたりすると、ビスが空回りする事があります。木で仕上がっていても何度もビス穴を利用すると、穴が大きくなる可能性はありますが、MDF等を使った材料は早くビス穴が大きくなります。
この症状は、枠だけでなく建具にも言える事があります。
「リビング扉のドアクローザーが浮いてきている」枠材同様に、MDF等の芯材で建具が出来ている場合があり、ビス穴が大きくなる→ビスが浮く→ドアクローザーが浮いてくる。となります。
居住者の方がビスを動かさないので、仮説ですが、「お客様に引き渡されるまでに何度かビスを取ったり、付けたりした可能性があるという事になります。」+使用頻度により負荷がかかり、ビスが負荷に負けてドアクローザーが浮いてくる事が考えられます。
枠材の仕上げ材は
シートで仕上げている事が多い
水分を含むと膨らむ
ビスを何度もぬきさしすると穴が大きくなりビスが利かなくなる
最後の項目のビスを何度も・・・・は次回の「カーテンレール取付について」で記載していきます。