今回は、規模修繕工事 その6から進めて行きます。

設計

塗装

油性塗装

玄関枠・メーターボックス(パイプスペース)等の鉄部に油性塗装がされています。

シンナー系の有機溶剤で薄める事が出来る素材ですので、塗りたてはシンナーの臭いがキツく、気分の悪くなる方がおられるぐらいキツい臭いがします(塗装が乾けば臭いはなくなります)。※玄関枠に塗る最には、どうしても玄関扉を少し開ける必要がある為、風の流れで室内側に臭いが入り込みます。

大規模修繕では、部屋近くで油性塗装をするのは、バルコニーウレタン塗装、パイプスペース塗装(PS)〈メーターボックス(MB)ともいう〉、玄関扉枠となり、玄関扉枠が一番近くで油性塗装する物となります。

バルコニーウレタン塗装(側溝)、パイプスペース塗装は部屋に人がいなくてもできますが、玄関扉枠は扉を少し開けないと濡れなく、下地、中塗り、仕上げ塗りと分けて塗る必要があるので、その度にシンナー系の臭いがします(工程は2日間)。

今後は、油性を使わずにして、塗装出来る塗料が出てくると思います(希望的観測)。油性塗料の上に塗る水性塗料もあるが、まだ、金額が高い。目荒らし等をする必要がある等。まだまだ一般的になっていない。

 

チョーキング現象

塗装面の劣化をしらせてくれるチョーキング現象。

テレビドラマで掃除をした後に、姑が指でなぞり、埃がついているのを見て「まだ綺麗に掃除出来ていない。」言う事があります。

それと同様に、塗装面に指を押しあてなぞります。指先が白くなれば、劣化が始まっている証拠となります。

劣化状況を残すために、透明のテープを貼り、上から擦るとると、透明テープが白くなり、その様になった状態を証拠として残す事もあります。

 

錆の発生

PS扉や枠に、錆が発生している場合もあります。

錆が確認されれば、ペーパーで錆を除去してから、錆止めを塗布後、新しい塗装を塗り仕上げ材を塗ります。

錆は、日あたり、風通しの良い場所にはあまり発生しませんが、日あたりが悪く、風があまり吹かない場所では湿気がたまり、錆が発生する場合もあります。

 

油性部分の塗膜がついているかの確認

油性の場合は塗膜自身が薄く、浮き、捲れが発生する事があります。

浮きがあればケレンで捲り、どの箇所で捲れてくるか、「断面は単独か」「何層に分かれているか」「全体的な問題なのか」を確認する必要があります。

その周辺をケレンすれば、前回の塗膜が捲れ(下地に塗装面が見える)ているのか、新築時からある塗膜で捲れ(鉄板色が見える)てくるかの確認(大規模修繕で玄関枠を何度塗ったかの確認は必要)ができます。

どちらにしても、全体的に悪いようであれば、剥離剤で塗装面を剥離する必要が出てきます(費用的・工程的にも余分な費用・時間が必要です)。

 

次回は、規模修繕工事 その7から進めて行きます。