今回は、マンション全体の下水方法からお話させていただきます。

 

各区分所有建物の下水方法➡マンション全体の下水方法➡各自治体の排水方法

各区分所有建物の下水方法 その1 その2 はこちらから


マンション全体の下水方法

各住戸から出た排水を1階敷地内で分流・合流にて流します。

 

排水方法として2種類あり、

分流式「雑排水・汚水」「雨水」の2系統で敷地外に流す方法

合流式「雑排水・汚水・雨水」を1系統で敷地外に流す方法

 

となり、住戸の分流式は、全て別々の排水管で流れているのに対して、マンション全体の排水については、1階敷地から敷地外にでるまでには、「雑排水+汚水」「雨水」、合流式は、「全体を一つ」として流す違いがあります。

各住戸 マンション敷地→敷地外
分流式 汚水 専用配管

雑排水  〃

雨水   〃

各配管を1階敷地内まで流す

汚水+雑排水(汚水管)

雨水    (雨水管)

汚水管・雑排水管を1階敷地内で合流させ、汚水+雨水2系統で敷地外に流す

合流式 汚水+雑排水

雨水

汚水管・雨水管の2系統にして1階まで流す

汚水+雑排水+雨水

 

1階敷地内で一つの管にまとめて敷地外まで流す

選択については、自治体の下水方式で変わり、自身で選ぶ事は出来ません。

多くの自治体では、分流式を採用している事が多いですが、合流式がまだ残る場合もあります。

雨水の場合、

マンション地下(一定の規模以上)に貯水層が設けられ、大雨で敷地内の雨水が近隣に流れ出ない様になっています。

公共でも、道路下や公共施設で雨水の貯水槽が設置される工事を目にされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

下水道が整備されていない場所では、敷地内で浄化槽を設ける決まりがあり、管理が大変です。

そのための業者も存在し、契約されているかと思います。

 

1階敷地内で、点検蓋(マンホール)を見かけられた事はあると思います。

数本の排水を合流させたり、曲がる部分、直線の距離が長い場合には、桝が設置され、詰まった場合に、確認・掃除が出来る様に設置されています。

敷地の地盤が沈下する事で、配管の流れが悪くなったり、折れたりする事もあったりします。

汚水桝は、小さな蓋(マンホール)に汚水と記載しています。

見て分かる様になっています。

 

排水も給水と同様に大切な設備であり、マンションだけではなく、商業施設で気軽にトイレに行けるのは、下水処理を出来る設備が構築(インフラ)されている事により気軽にトイレに行けたりします。

 


次回の水曜日は、各自治体の排水方法から進んて行きます。