パイプスペース(PS)・メーターボックス(MB)

各住戸の玄関扉横に設置(横に無い場合もあり)されている、給湯器・水道メーター・ガスメーターまたは、電気温水器等が入っているPS・MB。

PS・MB自身は、共用部分となりますが、内部の機器類は専用部分の所有物となります。

専用トランクルーム(各区分所有者が使える物入れ)と言う物もありますが、PS・MBとは違います。

ガス・電気メーターは、各ガス・電気会社が検診しますが、水道については自治体or管理者が検針します。最近では自治体が検針してくれる様になり(地域により変わります)、水道検診をしなくても良いマンションもあります。

PS・MBは鉄製に塗装しているものが多くをしめます。

ガス給湯機がある場合、扉に排気口の穴が開き(場所によっては、排気口を共用部分天井内を経由し外部に放出する)や、一部がガラスで内部が見える様になる状態にしている事や、下部に空気の取り込み口があります。

仕上げは塗装で仕上がっている事が多く、大規模修繕工事の対象となります。共用廊下が紫外線の良く当たる部分と、そうでもない場合、劣化のスピードも変わります。

 

チョーキング現象

劣化が始まると、塗装表面指でスーと撫でると、指に塗膜がつく事があります。

また、塗装が薄い部分(換気の網目になった部分等)が錆による塗装のはがれも発生する場合がります。

 

現在の塗膜をどの様にするか

再度塗装する際に、現在の塗膜仕上げの上に施工するか、一度塗装を剥がし再塗装するかの確認をします。

 

調査

カッターで塗膜に正方形が何個かできる様に切り目を入れその上からテープをはり、めくり、塗膜がどこで捲れるかの調査(引張試験)を数カ所(階の違いや、号室の違い バランスよく)で行います。

どこかの界面で破断すれば、一度全部塗装を剥離してから、再度塗装をした方が良い場合もあります。

数カ所でサンプリングした塗膜検体を確認し、捲れなければ現在の塗膜は健全と判断できます。

捲れている数は少ないが、塗装が捲れていれば、上塗り・中塗り・下地(錆止め)・素地この間の何処で捲れているかの確認をして、今回の工事でどの程度までの費用が出さるかも確認し、決めて行きます。

また、一部でも捲れれば、時間がたてば新しい塗膜が捲れる可能性もある事から、一度塗装を剥がしてから再塗装する場合もあります。年数のたった建物では一度塗膜をめくったりします。ただ注意が必要なのは、剥離剤で塗膜を剥がすのですが、剥離剤が残ると新しい塗装がのらない事がおきます。捲ってからサンダー等で下地を綺麗にすし、十分時間を置く必要があります。

紫外線がよくあたっているかは、目安ですが、消火器の上に赤字で「消火器」と書いたプレートがついています。赤色は紫外線に弱く、赤色が薄くなっていれば、紫外線が強いと思っていただいても結構です。

 

塗装の種類

工事する際には、新しい塗装の材料も色々とあります。

ウレタン系・アクリル系・シリコン系・フッ素系・無機系と分かれ、対応年数・金額共に変わります。予算にあった材料を選んで下さい。

また、既存の塗装との相性もあるので、一度施工試験(何処かの号室で施工試験をする)をしてから決めると言う考え方もあるのでご参考に。

PS ・MBの下部が錆びている場合がります。

共用廊下に雨の吹き降りが入り、溜まっている場合などはPS ・MBが錆びる事があります。錆びた場合は、十分錆びを除去し錆止めを十分ぬり、再塗装して下さい。

原因となる水たまりは改善する必要はあります。

 

雨掛りの塗装の推奨は約4年、非雨掛り部分の推奨は約6年、塗り替えが推奨されていますが、現状を確認し、本当に必要かどうかの判断はしなくてはいけません。