区分所有法で算出される基本の専有面積の算出方法。
専用部分床面積には、2種類の算出方法があり、用途により違いがあります。
■区画の内側線で囲まれた(内法面積)
コンクリート体・その他の内側からが専用部分とする方式。
コンクリート構造体
建築最初に骨格を形成する鉄筋にコンクリートを流し込んで作成する部分。
規模によっては、鉄骨ALC・木造になる場合もある。
建築基準法で定められた一定数値をクリアする様に決められた構造体。
コンクリート体に穴あけ・コア抜きしない様に言われるのは、コンクリート体が損傷(穴あけ・コア抜き・斫りをする事で)すれば、コンクリート自身の耐震強度も変わる事からコンクリート体に穴あけ・コア抜きする事は禁止されています。
雑壁
新築でエアコンの室外機の配管を取り付ける時に、配管カバーを設置するのですが、カバーを止めるビスはバルコニー壁面にコンクリート用アンカー(コンクリートに穴をあけプラスチック部材れそれにビスを止める)を入れますが、本来は禁止事項ですが、なぜ黙認されているのでしょうか。
これは、建築されている方しか分からないかもしれませんが、玄関側の壁面、バルコニーの壁面の壁(壁面ノミ 柱・梁・耐力壁は別)は雑壁と言って、柱、梁、構造体が出来てから、後から仕上げる壁になり、躯体とは打つコンクリートと分けて打たれる物です。
雑壁だと何をしてもいい事にはなりません。雑壁にも、鉄筋・コンクリート・コンクリートかぶり厚が決まりがあり(非耐力壁ではない)簡単に穴をあけられません。
柱と干渉しない様にシールで逃げている。=耐力壁ではない。となります。
構造体・雑壁共に、共用部分となります。
穴を開けるのを良しとすると、コア抜きも(穴をあける)のも問題ないのではとなり、構造体に穴をあけるのも問題ないのではとなるので、全体的に穴あけ・コア抜き・斫りは禁止されています。
コンクリート=共用部分
それ以後の下地、仕上げ=専有部分
となります。
専用部分の広さ
コンクリート・玄関ドア等で囲まれた内側の面積。
採用の法律
区分所有法
登記法(一戸建住宅・一棟のマンション表記は壁芯・一部屋の区分所有建物は内法)
■壁芯で囲まれた(壁芯面積)
コンクリート躯体の中心から専用面積とする方式。
コンクリートで囲まれたコンクリート躯体中心からの面積。
採用の法律
建築基準法
登記法(一戸建住宅・一棟のマンション表記は壁芯・一部屋の区分所有建物は内法)
法律ではありませんが不動産販売をする時
何故2つの面積算出方法があるのでしょうか。
区分所有法は、区画の内側線で囲まれた(内法面積)面積を採用しています。
共用部分は、面積で算出できるものと、できないものがあり、コンクリート躯体・雑壁は、算出できない共用部分となります。
したがって、壁芯であると、共用部分躯体・雑壁コンクリートが専用部分に含まれる事になります。専用部分に面している物は算出され、専用部分が無い場所の躯体・雑壁部分は算出されない。=全体の共用部分を網羅していない事となりるので、区分所有法での専有部分の床面積算出は、区画の内側線で囲まれた(内法面積)、それ以外は面積の出せる共用部分、面積の出せない共用部分となります。
■水平投影面積=平面図
真上から、物の影を平面に映し出す、面積を確認できるもの=平面図
建物を建てるには、敷地の大きさに対して建物がどれだけの大きさで出来て、専用部分がどの程度の大きさかを表す、
建築される建物は、必ず必要な図面です(その他にも立面、断面、展開・・・等、様々必要)。
その図面により、面積が決まってきます。
区画の内側線も、壁芯とも、「区画内にある木・軽量鉄骨下地(軽鉄)+ボード仕上げ」「扉」「お風呂と壁面のすき間」等の空間が入った面積となる為、実際の居住空間とは少し違います。
居住空間の方が狭いです。広くなる事はありません。
販売している面積は、壁芯となるので、議決権の㎡数、居住空間の㎡数とは違いう事は認識しておいて下さい。
次回の土曜日は、区分所有法 第14条(共用部分の持分の割合)その4 から進めて行きたいと思います